ごあいさつ
低体重児を育てて
私は27週5日で(もうすぐ妊娠8ケ月)出産しました。
高齢出産と言われる41歳で息子を生み育てて来ました。
妊娠初期に出血で、すごく慌てましたが、たった一日安静にして、かかりつけの産婦人科に片道二時間かけて、行きました。すぐに入院となりましたが、その後、四か月半の入院の末、帝王切開での出産でした。
予定日は4月14日でしたが、その日よりも三か月早い出産でした。1月18日、1,048gで息子は生まれて来ました。
生まれてすぐ、排便や口から胃に中の内容物などを取り出して、生まれたときの体重より減って、1キロを切ったので、元に戻るまで約一ケ月近くかかりました。体には色々な機械が三台、息子につながっていました。
鼻には太いカニューレが挿入されていて、保育器の中で二ケ月ほど育てました。
未熟児網膜症の手術は1,600gになるのを待って受けました。鼠径ヘルニアの手術は退院近くなって受けています。この手術の経過を診て、術後一週間で退院となり、合計四か月と十日の入院生活から解放されました。
保育器からコットと言う透明な入れ物で面倒を見るようになって、授乳や沐浴の練習が出来た時は、ようやく私も母親になれた気持ちになりました。
同じ時期に息子と似たような体重で生まれた女の子がいましたが、話を聞くと早期胎盤剥離で出産となり、母子ともに危険な思いをしていたそうで、お姑さんかお母さんか知りませんが、隣にいて息子の面倒を見ていた私に教えてくれました。幾日かその方が孫の面会に来て、面倒を見ていました。
お産は女性にとって命がけ、生まれてくる子も命がかかっているんですよね。
入院中に生後100日を迎え、一般の赤ちゃんのようにはお食い初めは出来ませんでしたが、自作のベビー服を着せて写真を撮っています。退院までもう少しと言う時期で、ほぼ新生児の大きさになっていました。
毎日面会には行けないので、週に2日の面会でした。
冬に生まれて、初夏の訪れが来そうな5月末になり、季節も変わっていました。私自身の入院もプラスすると、およそ9か月の入院を文句も言わず、往復4時間の高速道路を運転してくれた夫に感謝しかありません。
小さく生まれてきても、育ちます。
大きくなったら色んな制度を利用しながら、自分の時間も持てるようになれます。なので、産後は試練の時かもしれないけど、赤ん坊と言われる期間って本当に振り返ると短いものです。
今ではあんな小さな赤ちゃんの時もあったし、どうしようもなくて困ったけど、何とか乗り越えて来たなと感じます。
Preemie(プリーミー)代表 寺越由扶子
保育器に入っている我が子。
しっかり掴んだ私の指と比べると小ささがわかります。